確定申告の季節が訪れました。令和5年の所得税に関する主な変更点を概説します。

納税地変更手続きの簡素化
　令和5年1月1日以降，所得税や消費税の納税地変更時には異動届の提出が不要となりました。住所変更がある場合は，確定申告書に新しい住所を記入し，変更後の納税地の税務署へ提出します。​​​​​​
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上場株主の判定方法変更
　令和5年10月1日以後の上場株式等の配当について，大口株主の判定方法が変更されました。同族会社保有分と合算して発行済株式総数等の3％以上を保有する個人が対象となります。
 

上場株式の課税方式統一
　令和5年度から，上場株式等の配当所得において，所得税と個人住民税の課税方式が一致するよう変更されました。これに伴い，所得税の申告書第二表の様式にも一部変更があります。
 

国外居住親族扶養控除の要件変更
　国外に住む扶養親族の対象年齢が30歳以上70歳未満の場合，留学者，障害者，年38万円以上の支払を受けている者に制限が設けられました。留学ピザ等や送金関係書類の提出が必要です。
 

収支内訳書・青色申告決算書の変更
　インボイス制度の導入に伴い，収支内訳書に登録番号（法人番号）の記入欄が追加されました。青色申告決算書には売上金額や仕入金額の明細に加え，登録番号（法人番号）の記入欄が新設されました。
 

財産債務調書の拡充と期限延長
　従来の対象者に加え，10億円以上の財産所有者も財産債務調書の提出対象となり，提出期限が令和6年3月15日から令和6年6月30日に延期されました。
 

【令和5年分の所得税と消費税等の確定申告に関する法定申告・納期限と口座振替】

• 所得税　法定申告・納期限：令和6年3月15日　口座振替日：令和6年4月23日
• 消費税　法定申告・納期限：令和6年4月1日　口座振替日：令和6年4月30日
   

令和5年分　所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き  国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2023/index.htm
確定申告が必要な方　国税庁
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2023/01/1_06.htm
財産債務調書制度等の見直しについて（令和４年７月）国税庁
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/zaisan_saimu/pdf/zaisan_leaflet.pdf